船外機

« Back to Glossary Index

船外機(せんがいき)とは、主に小型船舶に設置されている取り外し可能なエンジン(=推進機関)の事を言います。船外機は、通常ボートの後部に取り付けられています。燃料タンク、エンジン、動力伝達系(ギア、クラッチ、伝動シャフトなど)およびスクリュー等が一体化(=ユニット化)した推進装置です。多くの場合、船外機自体が水平方向に回転する機構も備え、斜め方向に推力を伝えることで舵の役割も同時に果たせます。

船外機のメリットは、船のスペースの有効活用や、エンジンが露出しているのでメンテナンスがしやすい事などが挙げられます。
故障した場合やバージョンアップしたい場合などに簡単にとりはずし修理したり交換できますし、基本的には跳ね上げ(チルトアップ Tilt-Up)でき、スクリューのプロペラを護りつつ浅瀬を進行したり砂浜に上陸できます。また、船体の外に設置できるので船室内の貴重な空間をエンジンや伝達系に奪われずに有効に使えますし、船体が歪んだ場合でもプロペラシャフトがゆがむような問題が起きなかったり、船室内への浸水(水漏れ)の原因にもなりにくい、エンジンが船体の後方にあるためキャビン内が比較的静かなどの利点があります。

船外機エンジンは2ストローク(2 stroke)、4ストローク(4 stroke)といったエンジン行程の違い、気筒数の違い、 馬力数(ばりきすう) の違い、デザインや素材の違いなどさまざまです。
以前は2ストロークエンジンが圧倒的に主流でしたが、環境汚染の問題や燃費の問題が考慮されるようになり近年は4ストロークエンジンが主流になってきました。同じ排気量で比べると2ストロークの方がパワーがありますが、4ストロークの方が低燃費でエコです。ただし、2ストロークエンジンは構造がシンプルなため、製造コストが4ストロークエンジンに比べて安く、初期コストでは魅力があります。

燃料はガソリンが一般的ですが、一部にディーゼルエンジン式のものもあります。ディーゼルエンジン式では燃料は軽油になります。

船外機は英語では、Outboard Motor(アウトボード・モーター)やOutboard Engine(アウトボード・エンジン)の他、単に Outboard(アウトボード)と言います。

タイでの船外機エンジンの人気順はヤマハスズキトーハツホンダといった具合です。ただ、ホンダエンジンについてはタイでは部品探しが難しく価格も高いために人気がありません。

船外機の他に 船内機船内外機ポッドドライブウォータージェットドライブ があります。